【FXのきほん】 第4章『資金管理はしっかりと』

FXのきほん

皆さんは何の為にFXを始めますか?

ほとんどの方は「自分の資産を増やす為」だと思います。

FXは投資です。投資にはリスクが伴います。

リスクを小さくすることで自分の資金を守って下さい。

ロット管理

資金管理の第一歩は『ロット管理』です。自己資金に応じたトレードを行うことはとても重要です。

資金の限界ギリギリを一回のトレードに使ったり、多くのポジションを持ち過ぎたりするのは危険です。上手くいけば大きな利益を得られる反面、失敗すれば大きな損失を被る事になりかねません。
損失が発生することを想定したロット管理をしましょう。

どないしてロットを決めたらええんや?

ロット数の決め方の目安を説明するわ

ロット数の目安

証拠金(※) ÷ 現在の為替レート × レバレッジ ÷ 1Lotの通貨量 × 損失許容%

(※)証拠金については後で詳しく説明します。

以下の条件でロット数を決めてみましょう。
・証拠金10万円
・証拠金の2%まで損失が許容できる
・1Lot=1万通貨・レバレッジ25倍のFX会社
・現在のレート 1ドル=100円

100,000 ÷ 100 × 25 ÷ 10,000 × 2%(0.02)= 0.02

となり、この条件での1トレードあたりのロット数の目安は0.02Lotになります。

ここで重要なのはどれぐらいの損失を許容できるかを決めておくことです。

FXは勝ったり負けたりを繰り返して長期的に利益を狙う投資です。
負けを想定しておくことも重要です。

損切り

損切り』とは、発生してしまった損失が大きくなり過ぎないようにするために損失がある状態で決済することです。

えっ!? 損してんのに決済すんの??

FXをやってると、必ずと言ってもええぐらい発生する事やねん

えぇ~、負けてんのに・・・

気持ちは分かるけど大事な事やねん

損失が発生すると心理的に「いつか戻ってくるはず」と思ってしまい、損失を抱えたままポジションを持ち続けてしまうこともあるでしょう。

ですが、そんな時に限って「思ってる方とは逆のトレンドが発生して更に損失が膨らんでしまう」と言う事はFXではあるあるです。

そうならない為にも適切な損切はとても大事なことなんです。

ただ、損失が出たからと言って闇雲に損切りをしていると「損切り貧乏」になって利益を得られなくなってしまうので注意が必要です。

ほんだら、どないして損切りしたらええんや?

目安を説明するわな

2%ルールを使う

FXの世界では資金管理の方法として『2%ルール』と言うのがあります。

証拠金の2%を損失許容とする方法で、「証拠金10万円なら2,000円の損失がでたら損切りする」といったものです。

10万円の資金で2%ルールを使っていて、5連敗してしまったとしたら・・・

100,000円 × 2% = 2,000円の損失 (証拠金 98,000円)

98,000円 × 2% = 1,960円の損失 (証拠金 96,040円)

96,040円 × 2% = 1,921円の損失 (証拠金 94,119円)

94,119円 × 2% = 1,883円の損失 (証拠金 92,236円)

92,236円 × 2% = 1,845円の損失 (証拠金 90,391円)

合計で9,609円の損失となりますが、まだ損失を取り返せる範囲に留まれます。

「2%」が絶対ではなく、人によっては1%や5%かも知れません。
自分の資金に応じてルールを決めましょう。

では、どれぐらいの価格変動があれば損失許容金額になるのでしょうか?

どれぐらい価格が変動したら損切りする?

損失許容金額 ÷ 1Lotsの通貨量 ÷ 取引ロット数 ÷ レバレッジ 

以下の条件で計算してみましょう。
・損失許容金額2,000円
・取引ロット数 0.02Lots
・1Lot=1万通貨・レバレッジ25倍のFX会社

2,000 ÷ 10,000 ÷ 0.02 ÷ 25 = 0.4

この場合、1ドル=100円の時に買いエントリーしていれば、1ドル=100.4円で損切りします。

直近高値・安値を利用する

直近の高値や安値は意識されることがよくあります。
そのことから、直近高値・安値に損切りのポイントを置いておくのも有効な手段となります。


この後どうなったか・・・


直近の安値を更新して下降トレンドが発生しています。

画像の一番右のローソク足でもまだ買いエントリーした時の価格に戻っていません。
もし損切りをしていなかったら、かなり長い間損失を抱えたままになり精神衛生上もよろしくないですよね。

損切りをすることで損失を一旦リセットし、新たに赤丸のポイントで買いエントリーをすれば結果として大きな利益が得られる可能性もあります。

とは言え、例にしたチャートは過去のものですので本当に現在進行中のチャートでの実践は難しい面もありますが、損切の重要性を知って頂ければと思います。


事前に設定しましょう

損切ポイントの決め方の方法は分かったと思いますが、チャートをずっと眺めていることが出来る方はなかなかいないと思います。
そこで、事前に損切りの価格を設定しておき、その価格になったら自動的に決済されるようにしておきましょう。

参考記事の「注文の変更」を参考にして下さい。

S/Lを設定しておくことで、急激な価格変動リスクにも備えることが出来ます。

利確

利益がある状態で決済することを『利確』と言います。
利確のポイントを決めておくのも重要な勝利へのカギとなります。

まだトレンドが続くにも関わらず少ない利益で決済してしまったり、
逆にまだトレンドが続くと予想していたのが急に反転して利益を減らしてしまったり、など
せっかくの利益を取りこぼさない為にも、利確ポイントを決めておくことをおススメします。

損切りもそやったけど、ポイントの決め方が分からん

『リスクリワード比』ってのがあんねん

テクニカル分析などのトレード手法で、明確な利確のポイントがあればいいですが
ない場合は『リスクリワード比』を使った利確ポイントの決め方をおススメします。

『リスクリワード比』とは

リスク(損失)とリワード(利益)の比率

リスク:リワード=1:2が一般的に利用されている比率で
損切りポイントをマイナス2,000円に設定していれば、利確ポイントはプラス4,000円に設定するといった要領です。
利確ポイントも損切り同様に注文の変更で設定しておくとよいでしょう。


損切りや利確のルールは決めておくことを強くおススメします。
ただ、ルールを決めていてもそれを実行できなければ意味がありません。

私も経験がありますが「いつか戻ってくる」「もうちょっと利益狙えるかも」でルールを守れずに損失を出してしまった経験は何度もあります。

最大のポイントは「決めたルールは必ず守る」ことです。
もちろんルールが間違っていればルールを守っていても損失が出ますので、ルールの検証をやりながらルールに従って淡々とトレードするのが重要です。


証拠金維持率

ここからはFX口座内の資金に関するお話をします。

少々難しいですが、頑張って付いて来て下さいね。

証拠金維持率とは

MT4の「ターミナル」の「取引」タブの中に上の図のような数字が記載されているのを知っていますか?

あるのは知ってたけど意味分からんから無視してた(笑)

知らんかってもトレードは出来るけど、知ってることで『より安全に』取引き出来んねんで

それぞれの言葉の意味は下の表です。

この中で重要なのが『証拠金維持率』です。

証拠金維持率は重要

なんで証拠金維持率が大事なん??

証拠金維持率によって強制的に決済されることがあるんや

証拠金維持率が一定以下になると、それ以上の損失が大きくならないように『ロスカット』されます。『ロスカット』とはトレーダーの意思に関係なく、強制的にポジションを決済されることです。

ロスカットが発動する証拠金維持率はFX会社によって違います。
ご利用のFX会社のホームページ等で確認して下さい。

少し具体例をあげて計算してみましょう。

このように証拠金維持率は常に変動しています。

ちなみに何%あったらええの??

おっ!ええ質問やなぁ

これだけあれば絶対大丈夫というのはありませんが、1000%以上あれば安全圏と言えるでしょう。
また取引スタイルによっても変わってきます。
スキャルピングやデイトレードのような短期売買であれば300~500%以上であれば安全圏とも言われています。

ちなみに私はスイングトレード(中期売買)がメインですが、2000%程度を確保しています。

証拠金維持率を高く保つ

証拠金維持率の重要性は分かったと思いますので、ここからは「証拠金維持率を高く保つ」方法を解説します。

証拠金維持率を高く保つポイント

①エントリーする時のロットを抑える
②ポジションを決済する
③有効証拠金を増やす

①エントリーする時のロットを抑える

ロットを大きくし過ぎたり、多くのポジションを持ち過ぎると必要証拠金が多くなって
証拠金維持率が低くなってしまいます。
エントリーの時からコントロールしましょう。

②ポジションを決済する

エントリーの時にコントロールしていても為替レートの変動で証拠金維持率が低くなってしまったら
ポジションを決済して必要証拠金を減らすことで証拠金維持率を高くすることが出来ます。

③有効証拠金を増やす

資金に余裕があるのであれば、口座に資金を追加入金することで有効証拠金を増やしましょう。

ここまで証拠金維持率について解説しましたが、チャートを確認する時は損益だけでなく証拠金維持率にも目を向けてみて下さい。


まとめ

第4章のまとめ

①ロットを大きくし過ぎたり、ポジションを持ち過ぎないようにしましょう
②損切・利確はルールを守る
③証拠金維持率にも目を向けて


お疲れ様でした

これで第4章はおしまい

次の章では、ここまでで解説しきれなかったことをお話しします


では、第5章でお会いしましょう!

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